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16 『芸術と人間性』
 

芸術は「美の探究と創造」であると言われます。また、芸術作品は作者の

心や魂といった精神的な表現であり、それは「人間の本質的な生への問

い掛け」でもあり、生きた証であり、人生観の表象でもあります。

あらゆる美の概念の中で最も美しいとされるものは「人格の美」だとも言わ

れています。故に、美は人間にとって最高の価値観であって、「心の癒し」

そのものです。また、その美は「ものごとの属性」ではなく、つまり、モノや

事柄自体に美が存在するのではなく、それを見る人の心のあり様であり、

個人の美意識の問題であります。

 
美としての芸術を追及する為には、全てのものごと、哲学、宗教、そして

科学等、人間の営みの全てを深く、広く観つめることによって、自身の心

のあり様や美意識としての価値観、即ち「人間性」を高め、「人格」を磨き

上げていくことが重要であり、それが美を極めるということになるのです。

換言すれば、芸術は「人間性の追及」と「心の表現の模索」に他ならない

と言えるのではないでしょうか。

写真は記録という特性を有してはいますが、従来の写真が目指してきた、

単なる被写体の記録やシャッターチャンス的なものに留まっている限り、

その発展性はありません。心の表現手段としての「写心」、即ち、内面性

の美や人間性を追求することで創造としての芸術性を帯びてきます。

心を表現する「写心」を目指してこそ、写真というジャンルをより深く、より

高くし、そして創造的で価値ある作品が生まれ、芸術のジャンルに仲間入

りができるものと確信するものです。

ー守道ー

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