写真は記録の上に成り立つ芸術です。単なる記録だけの写真もあるよう
に考えられますが、猿がシャッターを切るのではなく、人間が意識的に撮
る以上、何をどう撮るかというはっきりとした目的観を持ってシャッターを
切るはずですから、そこには何かの主張が在るはずです。
例えば、何かに美を感じた。だからカメラを向けてシャッターを切った。こ
れはもう単なる記録ではありません。一つの自己主張です。その人の表
現です。それが意識的であろうとなかろうと、その人の美意識がそこに現
れるからです。
「美意識」は千差万別です。何にどう感じるかも、又、同じです。それをどう
磨き、どう表現していくかが芸術です。つまり美意識をより高く、より深く追
求していき、記録をベースとした写真で表現していくことが写真としての芸
術なのです。
芸術とは「美の創造と探求」といわれています。単なる記録に留まってい
ては、美は美とならず、又、表現としての命も活かされません。従って価値
も生じません。
写真には無限のジャンルが有ります。テーマも無限です。とはいえその無
限のジャンルを極めるわけにもいきません。そこそこのジャンルをこなせ
ば、その一つに的を絞り、テーマの無限性にチャレンジしてください。それ
によって「美の創造と探求」はより深くなるはずです。
ここでいう「テーマ」とは、作品の内容としての主題をさします。単に構図上
の主題をいうのではなく、表現的内容(精神的内容)をいいます。これがは
っきりと表現され、観る人に訴えられれば、その作品はそれなりの価値が
生じます。そしてこのテーマを追求することが芸術性を高めることにもなり
ます。
このように「精神的テーマ」を追求し、それを表現する為の写真であって
欲しいと願っています。
ー守道ー
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